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処遇改善加算

平成27年度より「福祉・介護職員処遇改善加算」について制度の中身が大きく変わります。

福岡県内においては各窓口(福岡県・福岡市・北九州市など)にて受付が開始されました。

提出期限は各窓口で異なっていますので注意が必要です。

また、提出書類も若干の差異がありますのでこちらも注意です。

大きな改正点

加算が新設されました。

従来の加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲはそのまま残りますが、新たに加算区分が作られたため

従来の加算平成27年度より
なし加算Ⅰ(新設)
加算Ⅰ加算Ⅱ
加算Ⅱ加算Ⅲ
加算Ⅲ加算Ⅳ

となります。

注意する点としては、例えば従来の加算Ⅰが平成27年度より加算Ⅱに名称が変更されますが、これは加算率が従来の加算Ⅱに下がる訳ではなく名称が変わるだけです。

提出書類について

新設された加算Ⅰ以外に関しては特段の大きな変更点は無いようにも思えます。

昨年度から引き続き処遇改善加算届を提出する場合は福岡県への申請と福岡市への申請で提出書類に違いがあります。

福岡県の場合、基本的に変更が生じていない書類についても提出を求めています。

これに対して、福岡市については変更が生じていない書類(就業規則や賃金規定・労働保険の加入証明書など)については省略が認められているようです。

どの窓口においても提出書類のチェック表が掲げられていますので、そちらを見ながら書類を揃えていけば問題ないでしょう。

新設された加算Ⅰについて

新設された加算Ⅰを目指す場合、これまでの要件に加えて以下の項目すべてに該当する必要があります。

  • 職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系を書面をもって作成し、全ての職員に周知している。
  • 資質向上のための計画を策定し研修の実施又は研修の機会を確保し、全ての職員に周知している。
  • 平成27年度以降に賃金改善以外の処遇改善への取り組みを新たに実施する予定がある。

これまでの旧加算Ⅰはキャリアパス要件について要件Ⅰと要件Ⅱのいずれかを満たしていれば申請することが可能でした。

これに対して新設された加算Ⅰは両方に該当する必要があります。

つまり、これまでは小規模事業所などの場合は就業規則を提出しなくとも旧加算Ⅰを取れるケースがありましたが、新設された加算Ⅰを取るには就業規則や賃金規定などで職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系を明確にする必要があります。

しかし、これはあくまで新設された加算Ⅰを取る場合の話であって、旧加算Ⅰ(新加算Ⅱ)で申請する場合は従来通りの申請が認められているようです。

従って、旧加算Ⅰで平成27年度も申請する事業者様にとっては関係の無い話になります。

加算見込み額の考え方

ここでは福岡市を例に挙げて説明します。この部分については記載方法が従来と異なっています。

昨年度までは加算により受け取る金額(加算総額)のみを基準に加算額と従業者に対する支給額を記載する方法でしたが、今回の改正により給与の総額(給与水準)で記載する形となりました。

平成27年度より初めて申請する場合

この場合、平成26年度の給与水準と平成27年度における加算を加えた給与水準を比較します。

この時、平成27年度(1年間)における給与水準が平成26年度(1年間)の給与水準を上回っている必要があります。

平成26年度も処遇改善加算届を提出している場合

この場合、平成27年度の処遇改善加算を上乗せした給与水準が加算を上乗せするの水準を上回っている必要があります。

どちらも文面上は当たり前のことを書いているので逆に分かり難くなっているのですが、要は加算を受け取る以上は受け取った加算を従業者に支給し、処遇改善加算届を申請する以前よりも給与水準を上げる必要があるということです。


加算の支給方法

原則は従業者それぞれに従事割合に応じて加算金を給与として支払う形です。

しかし、処遇改善加算はサービス提供の割合に応じて支給されるものですから、月毎にその金額が変わってくるのは当然の話です。

こうしたことから、「加算手当」などの名目で固定給とは別の手当として支払う方が考え方としては分かりやすいと思います。

また、よくご質問頂くのが

「賞与として支払うことは出来ないのか」

という点ですが、決してダメな訳ではありません。

しかし、この場合に気を付けなくてはならないのは、事業所が受け取った加算金の全額を賞与として支払う形には問題があるという点です。

本来、処遇改善加算の制度は従業者の毎月の給与額をアップさせるために出来た制度です。

そうした観点から賞与で一括払いと言うのは求められている要件とは異なりますので御注意下さい。

支給額に差を付けることは可能か?

加算金として事業所が受け取ったお金を従業者ごとにその従事割合に応じて支払うことが原則ではあります。

しかし、事業所には社員・パート・登録ヘルパーなど雇用体系は様々であり、全ての従業者に一様に処遇改善加算を支払うことは逆に不公平を生むケースもあります。

こうしたことから、従業者に応じてその支払額を変えることは可能とされています。

つまり、社員とパート(登録ヘルパー)に加算として支払う率を変えることは可能です。

ここでの注意事項は、仮に従業者ごとに支給割合を変えたとしても全く加算を受け取れない従業者を作ってはならないという点です。

あくまでも、妥当な割合で支給することが望ましいと言えます。

その割合の制限は設けられておりませんが、良識的な範囲で支給割合を決めるように気を付けましょう。

また、労使間でのトラブルが無いよう、パートや登録ヘルパーの方を採用する場合はこれらの点について十分に説明をし、了解を得た上で勤務して頂くことが絶対条件になります。

最後に、当然のことながら事業所が受け取った処遇改善加算金はその全てを何らかの形で従業者に支払うことが義務付けられています。

事業所にお金が残るようなことになれば加算の取消しとなり、最悪は遡って返還を命じられることもあります。

加算を取れた後もその取扱いには十分に注意するよう気を付けましょう。

主な提出書類(福岡市)

  • 介護職員処遇改善加算届出書
  • 状況確認チェックシート
  • 介護職員処遇改善計画書
  • キャリアパス要件等届出書
  • 職員の職責、職務内容に応じた「任用要件」及び「賃金体系」を整備した書面(必要に応じて)
  • 資質向上のための計画書(必要に応じて)
  • 就業規則及び賃金規定(必要に応じて)
  • 労働保険の加入を証明できる書類の写し

介護職員処遇改善計画書について

この書類は少し面倒な書類になります。加算の見込み額を自分で計算して記入する必要があります。

当然、事業計画に基づいてサービス提供をどれくらい行い、そのサービス提供に加算対象者が何時間従事するのかを踏まえて算出する必要があります。

見込み額を記入したら「賃金改善所要見込み額(総額)」は見込み額を上回る金額にするよう気を付けてください。

基本的にこの加算は加算として支給されたものを従業員に還元する仕組みの物ですから上記の流れは当然の形となります。

「賃金改善以外の処遇改善について」は書式に色々な内容が書かれていますが、必ずしもその項目の中から選択する必要はありません。

事業所として独自の処遇改善、研修、職場環境があればそれを記載して構いません。

キャリアパス要件等届出書について

こちらの書類にある処遇改善、研修、職場環境についてもそれぞれの事業所オリジナルな内容を記載して構いません。

例えば処遇改善の中に「資格取得支援」という形を盛り込んで支援体制を整備する形でも大丈夫です。

最後に記載する「①に要した費用の概算額について」ですが、上記(研修や職場環境の内容)がソフト面の整備などの場合、費用としては実質0円のケースも出てきます。

小規模事業所の場合

事業を開始して当初は従業員数が10名に満たないケースも多いと思います。

この場合、処遇改善加算の申請にあたって就業規則や賃金(給与)規定を提出する必要はありません。

もともと、就業規則については10名以上の従業員がいる場合に作成が義務付けられています。

よって、社内規定(内規)のような感じで作成したものを従業員に提示(周知)させておけば良いです。

同時に、給与規定を作成する必要は無くとも、「処遇改善加算金を従業員に対して支給する」旨の文書は作成する必要があります。

加算を従業員に支給することを確実に周知していることが加算対象の要件(条件)でもあるからです。

加算Ⅱを申請する場合において

「職位・職責又は職務内容などに応じた賃金体系・任用等の要件を定めている」

という部分が非該当になる場合は、非該当である理由、つまりは就業規則などを作成していない理由を記載する必要があります。

これについては、例えば

「小規模事業所であるため就業規則を作成しておらず、職位・職責又は職務内容などに応じた賃金体系・任用等の要件を定めていないため」

と言うように記載しておけば大丈夫です(福岡市の場合)。

ただし、その場合は「介護職員との意見交換を踏まえた資質向上のための目標」やその実現のために事業所が行う「具体的な取り組み内容」を記載する必要があります。

この点の加算Ⅰにおける考え方は次項の「キャリアパスについて」をご覧ください。

申請のタイミング

処遇改善加算届の申請は年度の途中でも可能です。

また、最初は加算Ⅱを申請し、後に加算Ⅰの申請をすることも可能です。

報酬単価の引き下げもあり、加算を取ることがこれまで以上に重要となります。

加算はそのまま従業員の方々の給与に反映できるため、事業所全体の士気を高めていくために少しでも加算を多く積み上げることが大切です。

こうした点を踏まえ、最初から加算Ⅰを取ろうとしなくても(取れなくても)取り敢えずは加算Ⅱを取得し、準備が整った段階で加算Ⅰの申請をする形をお勧め致します。

加算Ⅱは恐らくどの事業者様も取得が可能かと思われますので、お困りの場合は遠慮なくご相談下さい。

当事務所では処遇改善加算届の申請(更新)も随時承っております。

御相談は下記よりお問合せ下さい。

なお、お電話での無料相談はお断りさせて頂いておりますので予めご了承頂きますよう宜しくお願い致します。

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