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許可の種類

介護タクシー事業を始めるにあたって、道路運送法上の許可を得る必要があります。

この許可には幾つかの種類があり、

  • 4条許可
  • 43条許可
  • 78条許可
  • 79条許可

などがあります。

一つずつ簡単に見ていきましょう。

4条許可(一般許可)

正式には「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)」と言います。

普段は「一般許可」や「4条許可」と言われることが多いです。

この許可を得ることで、次に該当する人を輸送することが可能となります。

  • 身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者手帳の交付を受けている者
  • 介護保険法第19条第1項に規定する要介護認定を受けている者
  • 介護保険法第19条第2項に規定する要支援認定を受けている者
  • 上記に該当する者のほか、肢体不自由、内部障害、知的障害及び精神障害その他の障害を有する等単独で移動困難な者であって、単独でタクシーその他の公共交通機関を利用することが困難な者
  • 消防機関又は消防機関と連携するコールセンターを介して、患者等搬送事業者による搬送サービスの提供を受ける患者

後述する他の許可と比べて輸送できる範囲が最も広いと言えます。

43条許可

正式には「特定旅客自動車運送事業」と呼びます。

普段は「特定許可」「43条許可」と呼ばれています。

こちらの許可は訪問介護事業者や障害福祉サービス事業における居宅介護事業者が取得する許可とお考えください。

輸送できる範囲としては

  • 身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者手帳の交付を受けている者
  • 介護保険法第19条第1項に規定する要介護認定を受けている者

となります。

つまり、訪問介護なり居宅介護なりで自社の利用者様に対して輸送サービスが可能になるという形です。

介護タクシーとは」のページにも書いてあるとおり、通院等乗降介助の加算が取得出来るようになりますし、その移送に係る費用も請求することが可能です。

注意事項としては、一般許可(4条許可)と異なり、介護保険サービス(訪問介護)や障害福祉サービス(居宅介護)の利用者のみ輸送が可能であるという点です。

従って、要支援者の輸送や介護保険の受給資格の無い人を輸送することは出来ません。

輸送対象者が限定されている分、許可を得るまでの手続きは一般許可よりも多少はハードルが低いと言えます。

しかし、本当に特定許可で良いのか、一般許可でなくて良いのかという点を十分に検討する必要があると言えます。

78条許可

正式には「自家用自動車有償運送」と呼びます。

「ぶらさがり許可」という呼び方が一般的ではないでしょうか。

簡単に説明しますと、一般か特定の許可を取得している訪問介護事業所、若しくは居宅介護事業所が78条許可を取得することでヘルパーの自家用車で利用者の輸送が行える形となります。

通常、タクシーとして使用する車は緑ナンバー(事業用ナンバー)を使用し運転手は二種免許が必要になります。

しかし、この78条許可を取得すればヘルパーが個人で所有している車を白ナンバーのままで、しかも一種免許(普通の免許)で輸送が可能となります。

ヘルパーには二種免許が必要ありませんが、事前にケア輸送サービス従事者研修を履修する必要があります。

注意点

ヘルパーの自家用車で訪問介護や居宅介護の利用者を輸送し、通院等乗降介助の加算が取得出来る上に輸送に係る料金を請求することも可能なため非常に魅力的な許可であると言えます。

しかし、ヘルパーの自家用車を無条件で増やせるわけではありません。

タクシーとして使用する車が5台以上になれば、国家資格である運行管理責任者を置かなくてはならなくなります。

一般か特定の許可を取得した時点で最低でも1台は車がある(緑ナンバー)訳ですから、ヘルパーの自家用車をタクシーとして使うのは3台までと考えておいた方が無難と言えます。

79条許可

上記78条許可と同様に「自家用自動車有償運送」と呼びますが、「福祉有償運送」という呼び方が一般的です。

この許可は主にNPO法人や一般社団法人(非営利型)、公益社団法人等が特別に許可を得てタクシー事業を行える仕組みです。

株式会社や合同会社などの営利企業が79条許可を取得することは出来ません。


79条許可は許可の取得自体が非常に狭き門となっており、その数も余り増えていません。このため、ここでは説明を省略します。詳細はお問合せ下さい。

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