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身内へのサービス提供

訪問介護員等の同居の家族に対してサービス提供を行えるかについて「福岡市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準等を定める条例施行規則」によると

第19条「指定訪問介護事業者は、訪問介護員等に、その同居の家族である利用者に対する指定訪問介護の提供をさせてはならない」

とあります。つまり、訪問介護員Aさんが自宅で一緒に住んでいるAさんの家族に対して直接のサービス提供を行うことを禁じています。

これは家族介護との区別が付きにくい点や、これらを認めていた場合に不正が横行していたなどの問題もあり現在では「禁止」という扱いになっています。

しかし、Aさんの同居家族に対してAさんが働いている事業所の別の訪問介護員がサービス提供を行うことは可能です。

よって、同居の家族に対するサービス提供を全く見ず知らずの事業者に任せる必要までは無く、ご自身が働いている事業所を通じてサービス提供を行うことは可能です。

では、別居の家族であればサービス提供を行っても良いのか、と言えばこの部分は自治体により対応は様々です。

福岡市の見解は「遠慮して頂いている」とのことで、言い方は柔らかいのですが原則は禁止しています。

他の地域では一定の文書を取り交わすことでサービス提供を認めているケースもありますが、こうした点はいつのまにか制度が変わっていることもありますので注意が必要です。

全体として、身内がサービス提供を行うことはコンプライアンス上の問題が生じる「可能性がある」という点から、行政側はOKを出しにくい状況にあると言えます。


生活保護受給者に対するサービス提供

上記とは内容が異なりますが、お問合せが多いので記載します。

以前は生活保護受給者の方へサービス提供を行う場合は事業所指定後(開業後)に届け出をする必要がありました。

しかし、福岡市においては平成26年7月1日より「みなし指定」という扱いになり、事業者は当然に生活保護受給者の方へのサービス提供が行えるようになりました。

よって、指定後に特段の届出をすることなく生活保護受給者の方へのサービス提供が可能となりました。

では、生活保護受給者がサービスを受けた場合の自己負担はあるのかどうかについて補足しておきます。

結論から書きますと、「負担は無い」という答えになります。収入などにより一部例外もありますが、殆どのケースで利用者の負担が発生することはありません。

  • 介護保険の第1号及び第2号被保険者である生活保護受給者
    各市区町村に住所を有する65歳以上の人は生活保護を受給していても第1号被保険者となります。また、40歳以上65歳未満の人で国民健康保険以外の保険に加入している人は生活保護を受給していても第2号被保険者となります。

上記の場合、9割が介護保険から支払われ、残りの1割は生活保護における介護扶助から支払われることになります。

  • 被介護保険者ではない生活保護受給者
    40歳以上65歳未満の生活保護受給者であって社会保険の医療保険に加入していない人の場合は介護保険に加入できません。

上記の場合で特定疾病により要介護、要支援の状態にある生活保護受給者は公費負担医療などが無い場合は生活保護における介護扶助により全額(10割)が支払われる形となります。

少しややっこしいですが、簡単に申し上げると生活保護受給者の利用料は支払元が異なる(介護保険・介護扶助)だけで原則は全額が公的な負担となる、ということです。

よって、生活保護受給者の方が直接に自己負担をする必要はありません。